Adobe Tag Management 2.0を2013年7月にレビューしましたが、Adobeが買収したSatelliteという会社が持っていたタグマネージャーがDynamic Tag Managementという名前で2013年9月19日にリリースされたので、早速使ってみました。 もともと商用のタグマネージャーだったこともあり、無料タグマネージャーよりも機能が豊富で、単なる「増えたタグを楽に一元管理する」よりも先を行っています。Adobe Marketing Cloudとの深い連携も可能ですが、何とGoogle Analyticsにも対応しています。 まずログインアカウント申請が通ったら、早速ログイン。 ユーザーガイドへのリンクが画面の一番上に表示されます。 このドキュメントを読みながら導入を進めてみます。 1. Webプロパティを追加最初にすべきは、Web Property、つまり対象サイトの追加です。 青い「Add Property」ボタンをクリックすると、以下のような入力フォームが表示されます。 サイト名やURLなど、各種の情報を入力します。 作成直後はサイトが「Pending Approval」、つまり承認待ちの状態になります。 ![]() 未承認状態だと、ページに貼るタグを入手できませんが、タグの設定は続けられます。 2. Marketing Cloudとの連携を設定するAdobe AnalyticsやTargetなどのAdobe Marketing CloudのソリューションとGoogleアナリティクスは、Dynamic Tag Management上では「タグ」ではなく「ツール」と呼ばれ、タグを貼付ける以上の深い統合が可能です。 Adobe Analytics(旧SiteCatalyst)をツールとして追加してみます。 「Add a Tool」ボタンをクリックします。 表示されるフォームにツール名、本番用のRSID、テスト用のRSIDを入力します。 環境ごとにRSIDを自動で切り替えてくれる、ということですね。 「Create Tool」ボタンをクリックして追加した後、さらに丸い設定アイコンをクリックして、Analytics(旧SiteCatalyst)の設定を進めます。 けっこう細かい設定が可能です。 Dynamic Tag Managementならではの設定:
旧Tag Management 2.0ではs_code.jsやAppMeasurement.jsの基本エンジン部分が自動で配信されましたが、Dynamic Tag Managementの場合は、まだ「Open Editor」のボタンをクリックしてエンジン部分のコードを貼り付ける必要があります。後日追記:2014年7月25日に自動配信が可能になるそうです その他、いろいろ設定できますが、基本的にはs_code(やAppMeasurement.js)で指定していた内容を入力します。 3. ルール、条件、アクションを設定するタグを出力させるためのルールを定義する前に、データエレメントを定義しておきます。 「Rules」タブの中の「Data Elements」に移動し、「Create New Data Element」ボタンをクリックします。値を取得してユーザー毎に引き回せる!「Data Element」は訪問者ごとのプロファイルのようなもので、ページビュー/訪問/訪問者のスコープで値を引き継ぐことができます。 いろいろな方法でデータを取得できます。試しにURLのクエリパラメータから値を取得する単純なData Elementを作ってみました。 この設定では、utm_campaignというパラメータの値を「Tracking Code」というData Elementに保存し、セッションの間だけ引き回します。 他にも、
などの方法が選択できます。 ユーザー属性の取得と管理は商用タグマネージャーならではの高度機能ですね。自分でコードを書いて値を取得したりCookieを読み書きするカスタマイズが不要になりそうです。 プロパティが承認された!同日の夜に、「Your Property Is Active」(Webプロパティがアクティブ化されました)というメールがAdobeから届きました。 その結果「History」「Embed」のタブが増え、右側には青い「Publish Property」ボタンが出現しました。 これで、実際にタグをデプロイして管理できる状態になりました。(その2へ続く) |
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