Dynamic Tag Managementレビュー1: サイト設定

Post date: Sep 25, 2013 2:24:21 AM

Adobe Tag Management 2.0を2013年7月にレビューしましたが、Adobeが買収したSatelliteという会社が持っていたタグマネージャーがDynamic Tag Managementという名前で2013年9月19日にリリースされたので、早速使ってみました。

もともと商用のタグマネージャーだったこともあり、無料タグマネージャーよりも機能が豊富で、単なる「増えたタグを楽に一元管理する」よりも先を行っています。Adobe Marketing Cloudとの深い連携も可能ですが、何とGoogle Analyticsにも対応しています。

まずログイン

アカウント申請が通ったら、早速ログイン。

ユーザーガイドへのリンクが画面の一番上に表示されます。

このドキュメントを読みながら導入を進めてみます。

1. Webプロパティを追加

最初にすべきは、Web Property、つまり対象サイトの追加です。

青い「Add Property」ボタンをクリックすると、以下のような入力フォームが表示されます。

サイト名やURLなど、各種の情報を入力します。

作成直後はサイトが「Pending Approval」、つまり承認待ちの状態になります。

未承認状態だと、ページに貼るタグを入手できませんが、タグの設定は続けられます。

2. Marketing Cloudとの連携を設定する

Adobe AnalyticsやTargetなどのAdobe Marketing CloudのソリューションとGoogleアナリティクスは、Dynamic Tag Management上では「タグ」ではなく「ツール」と呼ばれ、タグを貼付ける以上の深い統合が可能です。

Adobe Analytics(旧SiteCatalyst)をツールとして追加してみます。

Add a Tool」ボタンをクリックします。

表示されるフォームにツール名、本番用のRSID、テスト用のRSIDを入力します。

環境ごとにRSIDを自動で切り替えてくれる、ということですね。

Create Tool」ボタンをクリックして追加した後、さらに丸い設定アイコンをクリックして、Analytics(旧SiteCatalyst)の設定を進めます。

けっこう細かい設定が可能です。

Dynamic Tag Managementならではの設定:

旧Tag Management 2.0ではs_code.jsやAppMeasurement.jsの基本エンジン部分が自動で配信されましたが、Dynamic Tag Managementの場合は、まだ「Open Editor」のボタンをクリックしてエンジン部分のコードを貼り付ける必要があります。後日追記:2014年7月25日に自動配信が可能になるそうです

その他、いろいろ設定できますが、基本的にはs_code(やAppMeasurement.js)で指定していた内容を入力します。

3. ルール、条件、アクションを設定する

タグを出力させるためのルールを定義する前に、データエレメントを定義しておきます。

Rules」タブの中の「Data Elements」に移動し、「Create New Data Element」ボタンをクリックします。

値を取得してユーザー毎に引き回せる!

「Data Element」は訪問者ごとのプロファイルのようなもので、ページビュー/訪問/訪問者のスコープで値を引き継ぐことができます。

いろいろな方法でデータを取得できます。試しにURLのクエリパラメータから値を取得する単純なData Elementを作ってみました。

この設定では、utm_campaignというパラメータの値を「Tracking Code」というData Elementに保存し、セッションの間だけ引き回します。

他にも、

などの方法が選択できます。

ユーザー属性の取得と管理は商用タグマネージャーならではの高度機能ですね。自分でコードを書いて値を取得したりCookieを読み書きするカスタマイズが不要になりそうです。

プロパティが承認された!

同日の夜に、「Your Property Is Active」(Webプロパティがアクティブ化されました)というメールがAdobeから届きました。

その結果「History」「Embed」のタブが増え、右側には青い「Publish Property」ボタンが出現しました。

これで、実際にタグをデプロイして管理できる状態になりました。