実は複雑なAdobe Marketing CloudのクロスドメインID管理
Post date: May 03, 2015 4:30:42 PM
前回は同一ドメイン内のページを遷移する場合のVisitor ID Serviceの挙動について紹介しました。
今回は、別ドメインへの遷移、既存レガシーサイトにおけるMMP (Visitor ID Service) 導入、も考慮して解説します。
(3rd-party Cookieが無効の場合とCNAMEを利用している場合は別途)
前提条件:
VisitorAPI.js 1.3.2
AppMeasurement.js 1.4.1
Data Collection Serverは地域固定の2o7.netではなくRDC (*.omtrdc.net)で、自社ドメインのCNAME設定なし
ブラウザは3rd-party Cookieを受け付ける
従来のs_vi Cookieは残っているが、Visitor ID Service導入後は初めてアクセスする
訪問者ID発行と保管の流れ
Visitor ID Service (VisitorAPI.js) 導入前のs_viクッキーが残っている状態でドメインの異なる2ページを閲覧した場合の流れについて図解します。
ユーザーがサイトに初めてアクセスする
1st-partyドメインのAMCV Cookieが存在しないので、Audience Manager (dpm.demdex.net) のID管理サービスにOrganization IDを渡し、Marketing Cloud IDを問い合わせる
demdex.netドメインのCookieが存在しないのでMarketing Cloud IDを新規発行し、Cookieをセットする(demdex idが存在する場合はorgidとのコンビネーションで発行済みMarketing Cloud IDを調べて返す)
Marketing Cloud IDをJSONで返す
収集サーバー (DC) のID管理サービスにOrganization IDとMarketing Cloud IDを渡す
従来のs_vi CookieからAnalytics IDを入手
従来のAnalytics Visitor ID (s_vi CookieのVisitor ID) をJSONで返す
Marketing Cloud IDとAnalytics Visitor IDを結びつけるため、Audience Managerにデータを送信
1st-partyドメインで各種情報 (Organization ID, Marketing Cloud ID, Analytics ID) を格納するAMCV Cookieをセットする
IDが確定したので、AppMeasurementがそのIDを使って各種のデータをDCへ送信する
ユーザーが次のページに移動する
(2と同じ)
(3に近い)demdex idが存在するので3と同じMarketing Cloud IDをサーバーから取り出す
(4と同じ)
(5と同じ)
(6と同じ)
(7と同じ)
(8と同じ)
(9と同じ)
(10と同じ)
まとめ
3rd-partyクッキーが有効でdemdexのクッキーが残っていれば、ドメインを超えてもIDが同じになり、訪問がつながります。
従来のs_viクッキーが残っていると、AnalyticsのVisitor IDが引き継がれるので、Visitor ID Serviceを入れてもデータはリセットされません。