Excel版autoSDRのメリットと使い方
Post date: Apr 06, 2016 6:12:38 PM
Adobe Analyticsのレポートスイート設定を自動でExcelに取り込めるautoSDR、もう試しましたかー?このスゴさが分からない人のために、メリットと具体的な使い方を紹介しましょう!
ここがスゴイ!autoSDRのメリット
1つのExcelシート上で全設定を閲覧・編集できる
従来の管理画面は変数ごと別画面で、しかも100個などの単位でページをめくる必要がありました(面倒!)
autoSDRなら、250個のeVar、100個のProp、1,000個のevent、3つのリスト変数を一つのExcelシート上で確認・編集できます。
さらにマーケティングチャネルや個別訪問者変数、内部URLフィルタ、有料検索検知の設定も(参照のみ)
設定を一気にコピペできる
従来の管理画面では自由記述の項目のみ一つずつクリックしてからテキストを貼り付ける必要がありました(面倒!)
autoSDRなら、すべての設定はExcelのセルに格納されるので、999個のeventを一気に有効化したり、関数を使って動的に加工した名前を一気に250個のeVarに反映させる、ということが可能です。
変更履歴の確認やロールバックができる
従来の管理画面ではログにデータがテキストで表示されるだけで、ダウンロードできません(見にくい!)
autoSDRなら、変更内容のみを自動検知し、変更前後の比較ができます。任意のタイミングの状態をスナップショットとしてExcelドキュメントのまま残しておけば、一気にその状態に戻すことも可能です。
SDRと実際の設定内容の相違がなくなる
従来はSDRを手で管理するので、更新が漏れがちでした(面倒!)
autoSDRなら、サーバーから設定内容をダウンロードしてExcel形式のSDRを自動生成してくれるので、初期の作成だけでなく最新化もカンタン
具体的な使い方
では、さっそく使ってみましょう!
1. まずダウンロード
まずはインテリジェンスビジネスソリューションズ(IBS)のサイトからExcelドキュメントをダウンロード。
2. サインイン(認証)
エクセルで開いたら、まず「KAISEKI-Assist」リボンを開いて「SDR取得」ボタンをクリック。
続いて認証情報を入力します。
共有暗号鍵には、通常のパスワードではなく、Webサービス(API)の権限を持つユーザーに付与される認証情報を入力します。
Adminコンソールのユーザー編集画面で確認できます。
注意:この認証情報は隠しシートに保存されて残るので、Excelドキュメントを閉じてまた開いたり、他の人が開いても、サインインした状態が継続されます。認証情報をクリアしたい場合は、「KAISEKI-Assist」リボンの「Sign Out」ボタンをクリックしましょう。
3. レポートスイートを選択
設定情報を取得するRSを一つ選択します。複数選択はできません。
eVarやイベントの最大個数を変更することもできます。契約の種類によって、使える変数の数は異なります。
抽出ボタンをクリックしてしばらく待つと、設定情報がSDRシートに反映されます。
4. 設定情報を閲覧・編集
セルに反映された設定内容は、普通に編集できます。
カスタムトラフィック変数 (Prop)
変数の名前、有効状態(メニューでの表示)、リストProp扱いにするかどうか、その場合の区切り文字、パーティシペーションとパスの有効化、が可能です。
有効と無効の切り替えは選択式なので、入力不要です。
Adminコンソールとの唯一の違いは、このautoSDRでは説明文を変更できない、という点のみです。
カスタムコンバージョン変数 (eVar)
Adminコンソールの「説明文」以外は同等の設定が可能です。
成功イベント
Adminコンソールの「説明文」と「視認性」以外は同等の設定が可能です。
リスト変数
こちらも「説明文」以外はAdminコンソールと同等の設定が可能です。
編集できない項目
表示のみで、変更ができない項目もあります。SDRには含まれないことも多いので、設定内容を確認できて便利!
個別訪問者変数
内部URLフィルタ
有料検索検知
マーケティングチャネル
5. 編集内容を送信
「データを送信」ボタンをクリックすると、変更した内容をサーバーへ送信する前に、どの設定をどう変更したのかの確認画面が表示されます。
この時点で、確認のためサーバーとの通信が発生します。終わるまで、しばらく待ちましょう。
サーバーから新たに取得された最新データとExcel上の更新内容との差分が検出され、画面に表示されます。
この時点では、まだ変更内容は送信(アップロード)されていません。
ソースコードのDIFFみたいなものですね。変更された項目のみ、BeforeとAfterが表示されます。チェックを入れた項目が、実際の送信対象になります。
サーバーの状態との比較なので、Excel上では変更していなくても差分が検出されることがあります。たとえば、autoSDRで設定をダウンロードした後に、誰かが通常のAdminコンソールを使ってRS設定を変更すると、相違が発生します。その場合、オリジナル(Before)の方が新しい設定になります。
どのツールを使っても同じですが、チームでRS設定を管理する場合はコミュニケーションが重要ですね。
6. 元に戻したい時は
いろいろ編集した挙句「やっぱり元に戻したい!」という場合は以下の2種類の方法でExcel上のデータをクリアできます。
1. UNDO
シートの上の方にあるUNDOボタンをクリックすると、シート全体がクリアされ、最後にサーバーから抽出した状態に戻ります。
最後にサーバーと通信した状態に戻すだけであって、最新のデータをサーバーからもう一度取得するわけではない点にご注意。
2. シートを再作成
シートを一度削除して、サーバーから新しくデータを再取得します。このためのボタンは用意されていないので、ダウンロードしたばかりの状態の空のautoSDRを使って新規作成と同じ手順でシートを新規作成します。シートを手で削除することもできますが、裏に隠しシートが残ってしまうので、新たに再作成した方がドキュメントのサイズが無駄に増えません。
実際のところは、こちらの方がUNDOよりも利用頻度が高いはず。いつかの時点で、UNDOボタンをこちらの挙動に変更するようアップデートしたいと思っています。
7. 複数のレポートスイートに対応する方法
2016年3月時点のautoSDRは、一つのレポートスイートにしか対応していません。
複数のSDRを作成したい場合は、レポートスイートごとにExcelドキュメントを分ける必要があります。
活用の例
新規導入時に、レポートスイートの設定を一気に行う
既存のSDRを捨ててautoSDR版に移行し、定期的にリフレッシュしていく
既存のSDRはそのまま管理を続け、設定の変更検出とバージョン管理としてautoSDRを活用する
既存レポートスイートの設定内容を別のレポートスイートへコピーする
クライアントからアカウントをもらったが管理者権限が無いので、APIの権限だけもらってサクッと設定内容を把握する
以前にGoogleスプレッドシートで同じものを作成したことがありますが、今回のはExcelなので使い勝手がよく、機能も増えています。
上手に活用してみてください!